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実施報告performance

実施報告 2023年10月19日

【実施報告】みんなの経験共有会vol.14~企業で「地域貢献」担当をしてみた!~

2023年9月15日(金)、みんなの経験共有会vol.14「企業で『地域貢献』担当をしてみた!」をオンライン開催し、11名の方にご参加いただきました。配信は「COMMUNE BASE マチノワ」から行いました。

今回は、渡邊さや香さん(NPO法人アスレチッククラブ町田(町田ゼルビアスポーツクラブ)事務局長)、五條眞樹さん(ソフトバンク(株)CSR本部)、北村司さん(花王グループカスタマーマーケティング(株)社会コミュニケーション部門首都圏地区担当)の3名にお越しいただきました。進行はサポートオフィス喜田亮子が行いました。

登壇者3名の写真

登壇者の皆さん。左から、花王グループカスタマーマーケティング(株)社会コミュニケーション部門首都圏地区担当の北村さん、ソフトバンク(株)CSR本部の五條さん、NPO法人アスレチッククラブ町田(町田ゼルビアスポーツクラブ)事務局長の渡邊さん。

 

 企業で「地域貢献」担当をしてみた!ポイントまとめ

 1 「どんな想いで企業と協働したいのか?」ーその熱い想いを企業の地域貢献担当は待っている

 2 企業と協働するとき、自団体だけはなく、企業側にもどようなメリットが生まれるかを考えてみよう

 3 まずはお気軽にご連絡ください!

以下、トークセッションの様子をご紹介します。


<自己紹介>

渡邊さん:
まず所属団体の説明からします。フットボールチームとして町田で有名なゼルビアですが、FC町田ゼルビア町田ゼルビアスポーツクラブ(NPO法人アスレチッククラブ町田)という2つの組織が存在しています。
NPO法人アスレチッククラブ町田は、「町田にプロサッカーチームを作ろう」と、町田のサッカー協会と青年会議所や地域の方々を中心に立ち上げ、プロを目指すと同時に、サッカーなど多種目のスポーツができる総合型地域スポーツクラブを作りました。その後、Jリーグ参入を目指す中で、プロサッカーチームを運営する法人として株式会社ゼルビアが設立されました。以降、株式会社ゼルビアと地域スポーツクラブの役割を担うNPO法人アスレチッククラブ町田が連携してゼルビアの活動を続けています。

町田ゼルビアスポーツクラブは総合型地域スポーツクラブとしての役割を果たしつつ、地域住民の方々と一緒に様々な活動を通して<地域のわくわくのプラットフォーム>になることを目指しています。

私は、NPO法人で事務局長として、経理や総務、企画、運営など何でもやっています。地域貢献の業務では、町田市のスポーツ振興課と連携した出前サッカー授業や、高ヶ坂・成瀬地区での子ども・大人・シニア向けの習い事やイベントの企画・運営、地域の団体と連携した活動を行っています。

五條さん:
ソフトバンク(株)CSR本部の五條と申します。キャリアのスタートはもともとエンジニアでした。スマホや携帯電話が世に出る前の、電話や拠点同士を繋ぐネットワークを作っていました。3年ほどエンジニアとして働いたあと、企業に対してモバイルや通信系を売る法人営業を25年、その後50歳を機にCSR本部への異動を希望して移りました。そこから丸4年が経ったところです。

今やっている具体的な業務としては、スマホ教室を色々なところでやらせてもらっています。
他には、情報モラル講座といって、迷惑メール・特殊詐欺・架空請求の事例紹介や対処法をシニアの方に伝える講座をやっていて、今後は警察と連携した講座も開催予定です。また、小中学校でロボットのPepperが防災やSDGsについて特別授業をしたり、高校生向けにAIの授業を行ったりという活動をしています。先日は、母校の都立小川高校で自分のキャリアについて話したりと、ここ1年半くらいは人前でお話しする機会が急に増えています。

毛色が違うところでは、伝わる日本語講座というのもやっています。きっかけは「自治体の資料って文字ばかりで見づらいよね」という話を聞いた事でした。対して、ソフトバンクの資料って比較的シンプルなんです。そこで、区民や行政職員、社協さん向けに講座をやる機会をいただきました。

担当のエリアは町田市と世田谷区、港区を中心とした東京都で活動をしております。出身地の町田市、居住地の世田谷区、会社がある港区と自分と関係のある地域を中心に活動をしてます。
土地勘がないと仕事をするときに話が通じないので、縁のある地域を中心に深く関われるようにしています。

北村さん:
花王の北村と申します。よろしくお願いします。
花王に入社し日用品の営業を約24年担当していました。3年前に今の社会コミュニケーション部門を新設し、社命で異動しました。

最初は2人でのスタートでしたが、今は26名スタッフがいる部署になりました。行政や企業などステークホルダーを担当する者が6名、講座を担当する講師が20名いて、年間1000講座くらい実施しています。

具体的には、幼稚園・保育園の手洗い講座、小中高での環境の出張授業、高齢者支援センターや公民館での健康講座、あとは大学・専門学校での就活メイク講座などがあります。これらの講座は基本的には無償で提供しています。


自治体のイベントで環境啓発のブース出展もしており、町田市では、SDGsフェスタまちだやさんあーる広場、まちカフェ!に参加しています。

私たちの会社の正式名称は、花王グループカスタマーマーケティングという会社です。花王がメーカーであるのに対して、私たちは販売に関わる会社です。
社会コミュニケーション部門は、消費者と直接触れ合う機会を設けようということで設立されました。活動の目的は2つあって、色んな商品を作ってきた知見を活かした健康・衛生・環境に関する講座の提供と、ステークホルダーと連携をして地域の課題を解決するための地域参画の活動です。

私はステークホルダーの要望を聞いた上で、講師を派遣する仕事をしています。エリアは東京・千葉・神奈川・山梨の1都3県で、6人で40近い自治体を担当しています。その中でも重点エリアがあり、町田市はその1つです。

 

<トークセッション>

Q1.地域貢献を担当してみてどんな気づきやご自身の変化がありましたか?

渡邊さん:
地域の会議に参加するようになって、どの会議でも<多世代の交流の減少>や<地域の担い手の高齢化>といった同じ課題があがっています。私はずっと子どもに対する習い事事業に関わっていたのですが、それだけでは分からなかった地域の課題を直接伺えて、「じゃあゼルビアや私として、何がお手伝いできるだろう?」と考えるようになりました。

五條さん:
私はもともと法人営業をやっていたので、20代~50代のサラリーマンと話すことがほとんどだったのですが、現職になりシニア向けの講座や小学校での特別授業など、今まで関わってこられなかった層と関われるようになりました。同じ講座内容でも世代によって反応が違うのは面白いですし、仕事を通して色んな活動やそれに関わる人を知って町田にさらに興味が出てきました

北村さん:
感じたことは3つあります。商品の良さや商品自体が花王の商品として知られていないこと、コロナ禍を経て講座の参加者がよくメモを取っていて貪欲に学びたい意欲があること、講座の準備段階で関わる地域のコーディネーターさんや保健師さんが地域のために本気で活動している姿が素晴らしいということです。営業時代とは違った人と出会えたことは自分にとって良い経験になりました。
12月で定年退職を迎えるのですが、再就職先の選択肢が広がりました。

 

Q2.それぞれの企業やNPOと一緒に何かやりたいと思ったときに、地域の人はどうやってアプローチするといいですか?

渡邊さん:
お2人と違って私たちのNPO法人は規模が小さいんですね。無償で何かを提供したり、商品を配ったりはできないので、とりあえず、ご連絡をください(笑)。

私たちがどなたかと何かを一緒にやるときに大事にしているのは、その方が何を大事にして、何を思ってその事業をやりたいか、その後どのようなつながりが生まれるかです。そしてそれらがゼルビアにとってどのようにプラスになるかということです。単発ではなく継続するのであれば、それが事業として成り立つのかということも大切です。そのあたりを一緒に模索していきたいと思える方、他の地域ではなく“町田”で何かをやりたいと思っている方と活動したいですね。

五條さん:
よく雑談の中で講演や講座の企画が決まりますので、まずはお気軽にご連絡を頂ければと思います。そののちにできること・できないことを具体的にご相談できたらと思っています。

北村さん:
コツとしては、事業を通して1つの団体から他団体や行政などへ広がりがあるかどうかということと、事業をきっかけとして商品の認知が広がったり、商品の購入につながったり、行政さんとのパイプが太くなったりと社会貢献からビジネスにつながることが重要です。公共施設や行政の防災備蓄や福祉の現場など、花王の商品を大きく取り扱ってもらえるところとつながれるとうれしいですね。

 

Q3.今後、個人または企業として目指している地域貢献はありますか?

渡邊さん:
町田市にはたくさん廃校があるんですね。みんなの思い入れのある学校が消えていくのは寂しいので、そこを利用して新たに総合型地域スポーツクラブを立ち上げたいです。色んな活動を通して、多世代とか老若男女が「そこに行けば何かある」という場を作りたいと思っています。

子どもたちがスポーツを定期的にできる環境をご提供できて、そこにシニアの方がいて、地域の団体さんの事務所があって、マルシェも開くことができて…というように、色んな方がそこに親しみを持てて発展していく楽しい場に向けて構想は膨らんでいます。

五條さん:
やっている内容は大きく変わらないと思います。これから色んな方との付き合いがどんどん続いていくと思うんですけど、そこで新しいお話をいただいたりすることも増えていくといいなと思います。
それと、今まではシニア向けにやっている「情報モラル講座」ですが、子育て世代の親向けに、子どもにスマホを持たせるための講座の案も出ています。今後は、同じ内容で別の年代にもアプローチしていきたいと思っています。

ソフトバンクとしてできる地域貢献や強みは、私自身でもまだ気づいていない部分があります。例えば「伝わる日本語講座」がそうですが、地域から提案していただくことで活動につながることもあるので、お気軽にご連絡いただければと思います。

北村さん:
組織的には、どう社会貢献とビジネスをリンクさせていくかを考えていきたいと思っています。個人的には裾野を広げた上で、個人や組織をつなげていきたいです。特に、町田市はもっと色んな形でお付き合いしていきたいですね。ゼルビアさんとも連携してイベントの参加や講座をしているので、そういった活動を通して町田の中でのファン作りをしていきたいです。

 

Q4.地域の方がイベントなどで商品やキャラクターの提供をお願いすることはできますか?

北村さん:
参加するイベントでは協賛商品として手洗い石鹸などを提供しています。公的なイベントや場であるか、無償提供できる商品かどうか、など条件はありますが、交渉次第で提供は可能です。

五條さん:
Pepperの手配には調整が必要なので、数か月前から確認をして都合が合えばお貸しできます。

渡邊さん:
ゼルビーは街のお祭りや小規模のイベントにも参加させていただいています。日程・内容などご相談いただければと思います。

 

<参加者からの質問>

Q5.地域貢献担当者として地域活動団体に求めるものや、コラボしたい団体の特徴、関係を続けるために必要な取り組みは何かありますか?

五條さん:
求めるものは特に…ないですね。できることであれば内容、団体は問いません。内容によってですが、単発でも継続性があってもどちらでも構いません。

北村さん:
地域団体だけではなく、行政などそれ以外にも広がっていくとありがたいですね。施設での商品の導入につながるとか、講座自体が広がっていくと、商品の良さや内容を知ってもらえることにつながるので。

 

Q6.企業で『地域貢献』担当をする中で、ほっこりしたエピソードはありますか?

北村さん:
20名いる講師たちは、幼稚園・保育園で先生と園児からの手作りのメッセージカードをもらってくるととても嬉しそうです。

渡邊さん:
地域の高校生が来てくれて子どもたちと一緒にゲームをしたときがあったのですが、地域の子どもたちがつながっている姿や、おじいちゃんおばあちゃんが来てくれて一緒にお花を摘みに行ったりする姿を見ていると、個人的には、「小さいけどいい活動しているな」と思います。

五條さん:
お散歩とスマホ教室を組み合わせた講座をしたときがあったんです。お散歩しながらカメラや地図などアプリの使い方を学ぶ講座だったのですが、参加者の皆さんが初対面同士でも盛り上がっていて、教わった機能をすぐに使っている姿を見て微笑ましくなりました。

 

Q7.失敗談や苦労したことはありますか?

五條さん:
仮に小さい失敗があっても、その都度チューニングしながら活動しているので大きな失敗にはならないですね。
やったことない講座だと一から資料作りや話す内容を考えるので苦労します。

渡邊さん:
私は告知に苦労します。シニアの方って地域に出る方が固定されていて、色んな方がいっぱい集まることはあまりないですよね。特にシニアの男性はいらっしゃらないですよね…。
地域の方がどういう媒体で、どういう風にお知らせをしたら来てくださるのか、参加費はどのくらいなら来たいと思えるのか。シニアに限らず、スクールに来る年代以外の地域の方に向けた告知に苦労を感じます。

北村さん:
男性の方はこちらも少ないですね。講座の内容としては男性に向けたものも作っているのですが、なかなか参加率が上がらないのが現状です。
社内では、私の所属する部署は人気があるみたいです。講師は全員元美容部員なのですが、売り上げから切り離されて、講座をして人から感謝される仕事というのが人気の理由のようです。

 

Q8.文化・芸術に関する活動にご関心はありますか?

五條さん:
今までに文化・芸術に関する取り組みがあまりなかったので、どういった貢献ができるのか見えていませんが、ご提案された内容次第と思っています。まずはお気軽にご連絡ください(笑)。

渡邊さん:
スクールの中で文化的なプログラムもあります。例えば、ウクレレ、プログラミング、英会話があります。座ってできる茶道の体験会の企画も進んでいます。

 

Q9.利益中心から地域貢献に力を入れることで、企業文化が変化したことはありますか?

北村さん:
利益の追求だけではなく、環境に対する配慮やQOLの改善、男女平等を意識した取り組みに力を入れるようになったと思います。

五條さん:
会社全体として社会貢献を大事にしています。そういう活動が社内に浸透しているか定期的に社内のアンケート調査がされていて、社内に対する意識づけにも取り組んでいます。

北村さん:
私たちの会社でも、会社が力を入れて取り組んでいることに関する勉強会を全社員に対して行っていて、それはここ数年変わってきたところです。

 

<クロージング>
みんなの経験共有会では、最後にゲストの方からメッセージを掲げていただき、クロージングとしています。今回の一言は、「企業の地域貢献とは?」です。

渡邊さん:「to be your third place 毎日の楽しみ・安心・チャレンジをともに」
自宅とか仕事先、学校と別の第3の場所であり続けることが地域貢献だと思って、毎日毎日の活動に取り組んでいます。

五條さん:「人とのつながり!!」
地域貢献は人と触れ合う機会が数多くあって、人とのつながりが強く、色濃く出る活動だと思っています。私はまだ活動を始めて3、4年なので、これからいろんな方とつながりができて、素敵な出会いがあるといいなという願いも込めて。

北村さん:「ファンづくり 自分のファン 花王のファン」
街で花王や花王の商品のことを知ってファンになってもらいたいというのもありますし、自分のファンになって人脈が広がることで声をかけてもらえることもあるので、「花王さん」ではなく、「北村さん」と呼ばれるようにしていきたいです。


次回は11月に開催を予定しています。
開催情報については、
後日ホームページで公開させていただきます。

過去の開催記事はこちらからご覧ください。

▼4月:みんなの経験共有会vol.11~「福祉」の枠を超えた事業に挑戦中!
https://machida-support.or.jp/report/230427-2/

▼5月:みんなの経験共有会vol.12~仕事と地域活動のバランスについて考える!
https://machida-support.or.jp/report/230524-2/

▼7月:みんなの経験共有会vol.13~「ボランティアやってみた・受け入れてみた!」
https://machida-support.or.jp/report/230703/

 

2022年度の過去開催回の実施報告は、下記ページからご覧ください。
*記事の最下部に過去回のリンクを掲載しています*
https://machida-support.or.jp/report/performance/salon03/

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