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レポートreport

レポート 2020年05月22日

【コラム】SDGsビギナーのためのSDGs入門ガイド_vol.3

前回のコラムでは、<今さら聞けないSDGsの基礎知識>と題し、SDGsを自分のリアルな生活に結び付けるヒントと共に、押さえておきたい基礎知識をお届けしました。
第3回目の今回は、<ジャパンSDGsアワード>※1で紹介されている事例を通して、SDGsと事業のあり方や、SDGsを組織運営に取り入れるヒントを探っていきたいと思います。

 

事例1:
~三つ子の魂百まで。子どもも大人も半径200mのSDGsをコツコツと~
【鹿児島県 鹿児島市】そらのまちほいくえん

入口に向かって左が総菜屋さん、右が保育園というユニークな建物が印象的な「そらのまちほいくえん」。1階にある惣菜屋さんは、保護者だけでなく地域の皆さんも購入でき、その総菜は園児の給食と同じ厨房で毎日手作り。
2階が保育園で3階には地域との交流スペース。街の住民とのつながりが環境にも配慮した様々なコラボレーションがぞくぞく生まれているようです。
この事業の魅力は、街のこども・ママ・パパだけではなく、おじいちゃんやおばあちゃんなどの街の全員に<おいしいく食べ><質の高い学びを創造し><住み続けられる街づくり>の一員になる仕組みが用意されているところで、そこにSDGsの視点がふんだんに盛り込んでいます。
そして、この仕組みを運営している保育園の事業内部に目を向けてみても、管理職の男女比率がほぼ同数、定期的に社外での講演活動やアワードに応募し、客観的評価を確認するなど、SDGsの観点がていねいに入っている点も、SDGsを事業運営に取り入れるヒントにできそうです。

●該当するSDGsテーマ(※2):2*4*11*12*13*14
●取り組みの詳細はこちらからご確認いただけます
▼第3回ジャパンSDGsアワードパートナーシップ賞(特別賞)受賞

※お写真はこちらからお借りしました

 

事例2:
~おにぎり”で世界の貧困問題を解決する「おにぎりアクション」~
【東京都港区】特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO International

「おにぎり」の写真をSNSまたは特設サイトで投稿すると、1枚につき給食5食がアフリカやアジアの子どもたちに届く市民参加型の「おにぎりアクション」を実施。給食費用は協賛企業・自治体が提供する仕組みを展開し、これまでの5年間で世界中から累計230万人が参加、約450万食の給食を届けています。
大規模に活動しているNPO団体ですが、おにぎりという誰にでも身近なもので、誰もが参加できるわかりやすく気軽なアクションを採用したこと、かつステークホルダーとの強固なパートナーシップを構築して継続的に事業を継続させている点は、私たちの地域活動でも生かせそうな視点だと感じます。

●該当するSDGsテーマ:1*2*4*10*17
●取り組みの詳細はこちらからご確認いただけます
第3回ジャパンSDGsアワード:副本部長(外務大臣)賞受賞

※お写真はこちらからお借りしました

 

事例3:
~全ての人々がかっこよく輝ける社会を目指し、チョコレートで魔法をかける~
【愛知県豊橋市】 一般社団法人ラ・バルカグループ

 

障がいのある方だけではなく、子育て中の女性や社会の中で悩みを抱える若者達など、多様な方々の「働きたい!」と願う力を合わせて、一般市場で通用するチョコレートを作り続ける「久遠チョコレート」。
愛知県豊橋市で障害者雇用の促進と低工賃からの脱却を目的とするパン工房からスタートした本事業は、今や全国に33の拠点を持つまでに成長。多様な雇用の促進、賃金向上、地域活性化といった課題に、「多様な働き手がショコラティエとして社会の中で輝き続け、チョコレートを手に取る人々にロマンを与え、豊かで明るい未来をつくる」という明快な事業ストーリーを掲げることで、多くの賛同者、協力者、企業を集め活動を広げている点にも注目です。

●該当するSDGsテーマ:3*5*8*10*17
第2回ジャパンSDGsアワード:副本部長(外務大臣)賞受賞

※お写真はこちらからお借りしました

 

まとめ
3つの事例を通してはっきりと分かるのは、どの団体もSDGsありきで事業を始めたわけではないということです。
「世の中の困りごとをどうにかしたい」「もっと居心地のいい毎日を過ごしたい」「次の世代に誇れる環境や仕組みを作りたい」という想いを「事業」として加速させるときに、SDGsの目標や考え方を取り入れて、計画を共に実行する仲間(ステークホルダー)を募ったり、事業計画の精度や実現度を高めたりしたのだと感じます。

今回、SDGsを事業に取り入れた事例を数多く見る中で「経営や団体の運営にSDGsを取り入れるメリット」がいくつか見えてきたので、ご紹介したいと思います。
(恐らくまだまだメリットはあると思います…、お気づきの方はぜひ教えてください!)

 

【事例から見えてきたSDGsを団体の運営に活用するメリット】
・「社会に貢献したい」という団体の想いや願いを内外にわかりやすく伝えられる
・同じ目標を掲げている他団体を見つけやすくなり、連携や接点が増える
・組織運営という内部にもSDGSの視点を活かすことで、健全な運営が行えるようになる
・信頼性が向上し、寄付や助成金の対象としても選ばれるきかっけになる
・社会性の高い活動をしていることをPRでき、同志との出会いが増え、活動が加速化する

 

NPO団体や小中規模の企業は、「やりたいこと」や「その事業が世の中にどう貢献できるか?」(つまり、理念や経営ビジョン)を対社内外に明示できていないことも多いのが現状です。
事業の安定的な継続や同じ志の団体や人との出会いを広げるきっかけとして、今はSDGsを運営の軸にする絶好のチャンスではないでしょうか?

下記の外務省のサイト(JAPAN SDGs Action Platform)では、上記以外にも多くのSDGs活用事例を<自治体><NGO.NPO>などのテーマ別に閲覧できます。この機会に、多くの事例から、SDGsを活動に取り入れるヒントを探ってみてください。

次回のコラムでは、町田市内の市民活動団体、NPOのSDGsにフォーカスしてお届けします。
おたのしみに!


※1ジャパンSDGsアワード
SDGs達成に資する優れた取組を行っている企業・団体等を,SDGs推進本部として表彰するもので,NGO・NPO、有識者、民間セクター、国際機関等の広範な関係者が集まるSDGs推進円卓会議構成員から成る選考委員会の意見を踏まえて決定されている。現在3回開催されており、上記サイトから受賞団体の詳細を閲覧できる。

※2 SDGsの17の達成目標
1.貧困をなくそう|2.飢餓をゼロに|3.すべての人に健康と福祉を|4.質の高い教育をみんなに|5.ジェンダー平等を実現しよう|6.安全な水とトイレを世界中に|7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに|8.働きがいも経済成長も|9.産業と技術革新の基盤をつくろう|10.人や国の不平等をなくそう|11.住み続けられるまちづくりを|12.つくる責任 つかう責任|13.気候変動に具体的な対策を|14.海の豊かさを守ろう|15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に|17.パートナーシップで目標を達成しよう

 


 

著者/杉山久美子

大学卒業後、ベネッセコーポレーションにて中高生向けの進路情報誌の編集や企業の広報・PRに従事。孤独になりがちだった育児が、地域の子育てサロンや自治体の催しに参加したことで、充実した時間になったことを契機に、<地域福祉>に本気で取り組もうと決意。愛すべき地元・町田のまちづくりの旗振り役を目指し2020年4月入職。社会福祉士。

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