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コラムcolumn

コラム 2020年05月04日

【コラム】新米事務局長のつぶやきvol.2「NPOってなぁに?」

こんにちは。町田市地域活動サポートオフィス事務局長の喜田です。4月6日に掲載した新米事務局長のつぶやきvol1「市民活動ってなぁに?」読んでいただけましたでしょうか?今回は、その続編として「NPOってなぁに?」をテーマとします。

 

そもそもNPOって?

NPO法人、その正式名称は、「特定非営利活動法人」。1998年12月に制定された「特定非営利活動促進法」により定められた法人格です。市民活動団体のうち、本制度で法人格を取得したものが特定非営利活動法人通称NPO法人です。法律ができてから一昨年で20年。全国でNPO法人は、51,358法人(2019年度2月末時点、町田市では2020年4月14日時点で185法人)。よくコンビニエンスストアの数(5,8340店)と比較されますが、それほど身近な存在になっている…はずですね。法人格を取っていない団体をふくめて広くNPOと呼ぶこともあります。

法律の第一条「目的」に大事なことが書かれていますので紹介したいと思います。

「この法律は、(中略)ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的とする」

日本では、公益は、「お上」が決めるものと長く考えられていましたが、市民が行う自由な社会貢献活動が「公益」の増進に寄与するとうたったのはとっても画期的だったのではないでしょうか。

政府や行政からの監督をなくすかわりに、情報公開とそれによる市民の監督、参加を重視していることが制度の特徴です。事業報告書・会計報告書の公開※1、総会の開催、認定NPO法人になるためのパブリックサポートテスト※2など、多くの市民が参加することによって「公益」性を育んでいくことが制度に組み込まれています。

 

NPOの社会的役割は?

NPOが果たす社会的役割はなんでしょう?

NPOの役割は、地域や社会の課題を解決することと認識されている方も多いと思います。もちろんそれも一つの大事な役割です。実際、介護保険、障がい者自立支援などの多くの領域において公的サービス担い手としてNPOは大きな力を発揮し、社会においても欠かすことのできない存在になっています。しかし、地域や社会の課題の解決に取り組んでいるのは、NPOだけではありません。行政も営利企業も、世の中の組織の多くが社会課題の解決に取り組んでいます。では、NPOだからこその役割はなんでしょうか?それは、当事者を含めた一人一人が社会の担い手であると思える社会づくりではないでしょうか。そのためには、サービス提供者と顧客という関係性に閉じることのない運営が必要です。お客様である限り、そこに主体性はなかなか生まれないからです。

とはいえ、言うは易く行うは難し。多様な人の参加や協力を促し、前に進んでいくことは、時間もかかるし、面倒なことも多いと思います。その大変さを楽しむことがNPO運営の一番のだいご味かもしれません!

 


※1 東京都であれば東京都生活文化局、「NPO法人ポータルサイト・NPO法人検索」で東京都内のすべてのNPO法人の事業報告書、会計報告書を閲覧することができます。

※2 認定NPO法人の認定を受けるための要件の一つ。収益に対する寄付額や寄付者数を基準として広く市民からの支援を受けているかどうかを判断するための基準。

詳しくは、「NPO法人ポータルサイト・認定(特例認定)NPO法人制度」をご覧ください。

 


著者/喜田亮子(町田市地域活動サポートオフィス 事務局長)

大和市在住。桜美林高校、桜美林大学出身。20年間民間企業の助成財団で全国の地域活動への助成等を担当。中学2年の娘、小学校5年生の息子の母です。

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