【開催報告】まちカフェ!インクルーシブ研究会vol1「車椅子等、障がいがある方とのコミュニケーションの取り方」
6月13日(木)まちカフェ!オープンデー内で今年度の新企画<まちカフェ!インクルーシブ研究会>vol1「車椅子等、障がいがある方とのコミュニケーションの取り方」(講師:内堀章子さん)を開催し、9名の方にご参加いただきました。車いすユーザーであり、手話のコミュニティ「手話べり場S」を主宰する内堀さんの視点で具体的なお話をしていただき多くの気づきをいただく時間でした。
インクルーシブ研究会vol1 結論と考察
1 お手伝いするときは、まずは、「お手伝いしましょうか」と声をかけるのが大事。
2 子どもの時から障がいのある方と一緒に過ごしていればコミュニケーションは自然に身につく。
3 <障害者って特別じゃない>が、今の社会では「特別」とみられてしまう。
4 障害は「社会」にある。
5 コミュニケーション支援ボード、スマホのアプリなどのツールを準備をしておくとよい。
6 「町田市障がい者差別をなくし誰もがともに生きる社会づくり条例」(2024年10月1日施行)。条例をつくって終わりではなく、しっかりとともに生きる社会づくりが進んでいるか市民として見届けることが大事。
考察: 内堀さんのお話の中で、「声かけはうれしいでも大げさは恥ずかしい」というコメントが何度か出てきました。「支援する-される」ではなく、「社会の中にある障がいをともに超えていく」という視点を持つことが大切だと考えました。 |
内堀さんのお話し
・内堀さんからは、<障がい者って特別じゃない>というテーマで、「視覚障害」、「聴覚障害」、「身体障害」、「簡単な手話」という4つのトピックについてお話しいただきました。
<視覚障害>
・街中で白杖を顔の前に高く掲げているときは助けを必要としているとき。「何かお手伝いしましょうか」と声をかけると良い。
・盲導犬は、信号の色がわからないので、青になったら声をかけると良い。
・盲導犬は、かわいくても触らないこと。
おすすめ動画 「もっと知って盲導犬」
<聴覚障害>
・ろう者、難聴者がみんな手話できるわけじゃない。
・国内でも地域や年齢層で手話が違う。
・必ず目を見て話す。口の動きで理解できる人もいるのではっきりと話す。
・後ろから大きい声でをかけるとびっくりするので、声をかけて反応がない場合は、前に回って声をかけると良い。
・令和4年9月1日に東京都手話言語条例が成立した。
・筆談やスマホのアプリを使ってのコミュニケーションもおすすめ。おすすめアプリ「YY文字起こし」
おすすめ動画 「【災害編】聞こえない人が日常生活で困ること」
<身体障害>
・電車に「優先席」をつくってしまったことで、それ以外の席は譲らなくても良いとなっていないか。
・日本人は車いすに驚いたり、大げさに反応したり、避けたりする。ハワイと香港に旅行で行ったがバリアフリーが進んでいた。ハードだけでなくソフトの面もバリアフリーで声がけやお手伝いを自然にできる方が多かった。
・日本は、子どものときに教わっていない、接する機会が少ないのでしょうがない。子どもの時から障がいついて学ぶことができ、ともに過ごすことができると良い。
・電車もスロープを出してもらわないのといけないので、すぐに電車はのれない。20分位かかってしまう。地下鉄では完全にバリアフリーでそのまま乗れる駅もある。広がると良い。
・2024年4月に障害者差別解消法で合理的配慮が義務化された。
講座の最後には、「ありがとう」、「まち」、「カフェ」、「〇〇へいきたい」などいくつか簡単な手話を教えていただき、参加者全員で実践しました。
<参加者から>
(感想)移動支援をしている。階段で手伝おうとして急に割り込まれたことがある。手伝おうとしてくれるのはうれしいが、声をかけてから手伝ってほしい。階段だと危ない。
(感想)子どもの時から障がいのある方と一緒に過ごしていれば自然と身につく。大人になってから勉強すると大変。一緒に過ごしていたら想像力が身につく。生まれたときからインクルーシブな環境でないといけない。
(感想)当事者が声をあげるとわがままといわれてしまうので皆で声をあげられると良い。
次回、まちカフェ!インクルーシブ研究会(通称:まち研)は、「視覚障害の方の日常を体験しよう!」をテーマに、ブラインドITサポート町田が講師となって開催します。
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