名古屋大学文学部環境学研究科「社会学実習」の授業でゲスト講師としてお話しさせていただきました!
8月5日、名古屋大学文学部環境学研究科の「社会学実習」(担当教官:福井康貴先生)でサポートオフィス喜田がゲスト講師を務めました。本講座は、学部生5名、大学院生6名が履修しており、ゲスト講師の講義とゲスト講師への取材を報告書にまとめることをゴールとしていらっしゃいます。本年度は、NPOや市民活動の「中間支援組織」に勤務する方を毎回のゲストとして登壇する内容となっています。
喜田より、「中間支援組織」の概要(定義、どのような背景で立ち上がったか、変遷、今後の課題)と自身の前職と現在の市民活動支援の比較などをお話しさせていただきました。
その後スタッフ橋本から、学生に中間支援組織が身近に感じていただけるよう「学生と市民活動を繋ぐ」という視点で、学生時代の活動や現在のサポートオフィスでの業務を通じて感じている「中間支援」の役割について話しました。
「中間支援組織」というのは耳慣れない方が多いかと思いますが、NPO/市民活動を支援する組織を広く指す言葉です。1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が成立して以来、各都道府県に、その後各地の自治体に「市民活動センター」等の名称で設立されました。その後、資金支援に特化した団体や自治会町内会支援をする団体など多様な「中間支援組織」が各地で設立されています。サポートオフィスも「中間支援組織」の一つです。
授業は、前半講義、後半30分は質疑応答の時間でした。以下当日いただいた質問とその答えをいくつかご紹介します。
質問:常勤の働く場としてNPOや中間支援組織を考えると、現実的には募集が少ない。学生が市民活動で働くにはどうすればいいのか。
答え:チャンスがどうしても限られているのが現状。もっと若い人が入る業界になればいいと思う。しかし、仕事以外のところでNPOや市民活動団体にかかわることも可能。関わり方は働くだけではなく、活動に参加することや会費や寄付をするという方法もある。志が合う団体を探すことから始めてみると良いのではないか。
質問:設立してから間もない組織、設立してから時間が経った組織がそれぞれに求める支援に違いはあるか。
答え:設立の年数よりは組織規模、例えば常勤職員が複数名いるのか、もしくはボランティアメンバーで活動しているのかということで変わってくると感じている。前者については、戦略策定、マネジメントなど。一方で、地域レベルでは、後者のような、ボランティアで活動している、小規模だが地域になくてはならない団体が多い。そのような団体に必要なのは、エンパワーメントかもしれない。人の中にある力を引き出したり、壁にぶつかった時に励ましたり。そうしたことは、専門的な支援以上に地域の中で育み合う関係性をつくることが大事ではないかと感じている。
その他、行政や企業へのアプローチ、地域の中での関係づくりについてなどサポートオフィスのあり方についての質問をたくさんいただきました。
自組織についてお話しさせていただいたりご質問をいただいたりする機会は、普段の活動を振り返る貴重な機会です。講演などの機会は、引き続き積極的にお受けしていきたいと思います!ご希望の方は、サポートオフィスまでご連絡をお願いいたします。