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実施報告performance

実施報告 2026年09月14日

【実施報告】資金獲得のための連続講座第3弾「助成金ミニ講座つき 助成金活用経験共有会」

資金獲得のための連続講座第3弾は、実際に町田市内で助成金を得て活動している団体の方をお招きし、申請の際に意識したこと、助成金を活動にどう活かしているかなどを伺いました。

また、冒頭には、サポートオフィス喜田より「助成金ミニ講座」を実施しました。以下当日の内容をご紹介します。

ゲスト 

・河底有花氏(町田いぬねこ守り手ネットワーク・キリン福祉財団「キリン・地域のちから応援事業」の助成を受けて活動中)
・鈴木喜六氏(高齢者共生の会・「2025年度まちだづくり応援基金」で活動)
・村田淳子氏(たぶまち(多文化共生を町田で広げる会)・「東京ボランティア・市民活動センターゆめ応援ファンド」の助成を受けて活動中)

 

1 助成金ミニ講座

<資金以外の資源も再確認する>
・活動には資金だけでなく、情報・場所・人(メンバーやボランティア)などの資源も不可欠。
・「本当に必要なものは何か」を見極め、会場の無償提供などお金をかけない解決策も検討する。

<チーム全体で取り組む>
・代表者一人で抱え込まず、チーム内で意見を共有しながら応募を進める。

<助成金の強みと限界(特徴)を理解する>
・メリット:一度にまとまった資金が得られる、審査を通ることで活動の信頼性が高まる。
注意点:使用期限や使い道に制限があるため「万能薬」ではない。新規事業の立ち上げ、イベント、調査、冊子作成など「一定期間で成果が見えやすい取り組み(即効薬)」に向いている。

<助成期間中に「持続的な基盤(体力)」をつくる>
・単に資金を使うだけでなく、期間中に仲間を増やしたり仕組みを整えたりして、助成終了後も活動が継続できる体制を整える。

<助成元を「パートナー」として捉える>
・助成元は単なる資金の出し手ではなく、同じ目的を目指すパートナー。
・自分たちの課題解決と、助成プログラムの目的が一致するものを選ぶことが採択への近道となる。

 

2. トークセッション 「助成金活用経験共有会」

登壇者自己紹介

 鈴木: 高齢者共生の会で活動している鈴木です。私たちは成瀬・成瀬台に特化して活動しています。7年前に「地域で認知症を勉強する会」としてスタートしましたが、設立時に「高齢者の課題は認知症だけではない」というご意見をいただき、「高齢者共生の会」に改称しました。支援する・されるという一方通行ではなく、互いに支え合う関係を目指しています。主な活動は、認知症研修、見守り活動、地域での交流の場づくりです。

 河底: 町田いぬねこ守り手ネットワーク代表の河底です。「飼い主のいない犬猫をゼロにする」をミッションに掲げ、現場で保護活動をされているボランティアさんを後方支援する団体です。預かりボランティアなどで直接支援もしつつ、ボランティア活動の基盤を支えることで、間接的に多くの動物が救われる社会を目指しています。

 村田: 多文化共生を町田で広げる会たぶまち代表の村田です。私たちは昨年1月に立ち上げた新しい団体です。日本人の子どもたちへの「多文化共生意識」の醸成と、外国にルーツを持つお子さんへの日本語学習支援の2本柱で活動しています。どちらかが助けるのではなく、ともに地域社会を作っていく意識を育みたいと考えています。

登壇者3人が並んだ写真

登壇された3人。左から鈴木さん、河底さん、村田さん

Q:みなさんがこれまでに活用された助成金と、応募した理由について教えてください。

鈴木: 私たちは2025年度に、町田市地域活動サポートオフィスの「まちだづくり応援基金」に応募し、採択いただきました。当時は財政面が不安定だったため資金が必要だったというのも理由ですが、応募書類を作成するプロセスを通じて「なぜこの活動を行うのか」という背景や目的を自分たちの中で整理できると考えたからです。また、審査を通った活動であるという実績が、他の地域団体へ協力をお願いする際の信頼にも繋がりました

 

河底: 私たちは最初、サポートオフィスさんの「防犯・交通安全プラスオン事業」(現在は終了した事業)で5万円の支援をいただきました。申請書を書くことで活動を事業として整理する基礎を学びました。

現在は、キリン福祉財団の「キリン・地域のちから応援事業」から助成をいただき、「うちの子未来会議」という事業を実施しています。飼い主の入院や他界といった「もしも」の事態に備え、飼い主のいない動物を生み出さない仕組みづくりを行っています。やりたい構想はあっても持ち出しだけでは限界があったため、助成金を活用することで一つの事業として形にすることができました。

村田: 私たちは1年目に、町田市社会福祉協議会の赤い羽根共同募金配分事業に応募しました。外国にルーツを持つ子どもの気持ちを伝える絵本を作りたいと考え、申請に至りました。担当者の方から丁寧なアドバイスをいただきながら書類を直し、無事に採択されて絵本を制作できました。2年目はさらに内容を充実させた第二弾の発行と、子ども向け体験イベントを開催するため、東京都社会福祉協議会の「ゆめ応援ファンド」に応募しまし、無事に採択いただきました。

Q 助成金の情報はどのように探されましたか?

鈴木: 私は会の会計を担当していることもあり、サポートオフィスのメルマガで助成金情報や説明会の案内をチェックしていました。説明会に参加して直接アドバイスをいただけたのが非常に助かりましたね。ギリギリではなく早めに相談・提出することが大切だと学びました。

河底: 私もサポートオフィスからの情報提供や、「CANPAN」などの助成金検索サイトを活用しています。また、同業の動物保護団体が過去にどのような助成金を活用しているかを調べ、参考にすることもあります。気になった助成金は締め切り時期をカレンダーやメモアプリにストックしておき、年間スケジュールとして把握しています。大切なのは「助成金があるから事業をつくる」のではなく、「自分たちの課題解決に合う助成金をストックの中からマッチングさせる」という意識です。

村田: 私の場合は、サポートオフィスに「こういう助成金がありますよ」と直接ご案内いただいたことがきっかけでした。

 

Q 申請書を書く際に意識したことやコツについてお聞かせください。

鈴木: 私たちの会は「高齢者問題」という広いテーマを扱っていたため、なぜ今この取り組み(認知症研修など)に絞り込むのか、という背景の説明に苦労しました。ただ、「まちだづくり応援基金」の目的にある「新しいチャレンジ」や「地域団体との連携」という点を意識して明確に書いたことが、評価していただけたポイントだったと感じています。

 

河底: 犬猫の保護活動はどうしても「目の前の動物を助けたい」という思いが先行しがちですが、申請書を書く上では「なぜその問題が起きているのか」と背景を一段掘り下げることを意識しました。高齢化や単身世帯の増加、孤立といった社会課題に繋げ、「誰に・いつ・どこで・何回・実施後に社会がどう変わるか」まで具体的に数値や計画に落とし込むことで、想いを具体的な事業計画へ昇華させることができました。

 

村田: 自分たちにとっては当たり前の知識でも、初めて読む審査員の方にとっては伝わらないことがあります。「全く事情を知らない人が読んでもすんなり理解できるか」という読み手の立場に立つことを徹底しました。論理的に、階段を一段ずつ登るように理由と目的を説明していくことが、採択に繋がる大きな鍵だと実感しています。それと同じことを指しているのに違う言葉で表現すると相手が読んでいて混乱してしまうので申請書内の言葉は統一するように意識しました。

 

Q 実際に助成金を受けて活動する中で感じたことや、助成を受けているからこそ意識している点、また「お金以外のメリットや大変だったこと」についてお話をお伺いします。

鈴木: 私は、助成金を受けているという実績を「内部管理」でうまく活用させてもらいました。役員会などで「今日は暑いからお茶くらい出そうよ」といった声が出ることもありますが、「助成金の使途目的に書かれていないので出せません」と筋を通す理由にしています(笑)。メンバーが元気なのは良いことですが、ルールをきちんと守って活動を運営していくための良い理由付けになりました。

また、助成事業の途中で開催された「中間交流会」も非常に良い勉強になりました。他の団体の発表で「誰々さん(個人)がこういう問題を抱えているから、こういう活動をしよう」と、一人ひとりの顔を思い浮かべながら具体的に活動されていることに気づいたんです。私たちは「高齢者」という大雑把な先入観や、数千人規模の数字で捉えてしまっていました。大ざっぱなアプローチのままでは大きな間違いを犯しかねないと深く反省し、住民活動としての中身をきちんと見つめ直す大変貴重な機会になりました。

河底: 私たちは、オンラインの贈呈式や交流会を通じて、自分たちだけでは出会えなかった異分野の団体や個人と繋がれたことが非常に大きな財産になりました

また、活動面で意識しているのは「助成期間が終わった後も持続できる事業に育てること」です。キリン福祉財団の担当者様は非常に熱い思いを持って伴走してくださり、実際に現地まで足を運んでくださいました。資金だけの割り切った関係ではなく、「助成元も一緒に社会課題を解決したいパートナーなんだ」と実感でき、その思いに応えたいという強い気持ちが生まれました。応募段階でも、助成元へ積極的に相談してフィードバックをもらうことで、事業のズレをなくしていくことができると感じています。

村田: 私たちは現在進行形で事業を進めていますが、最初は「計画通りにいかないこと」への不安がありました。しかし助成元に相談したところ「そうした不確定要素はつきものだから大丈夫ですよ」と柔軟に受け止めてくださり、とても安心しました。

また、一番大きかったのは「活動の信頼性(お墨付き)」が得られたことです。私たちは任意団体として少数で活動しているため、企業の方に「どういう団体ですか?」と尋ねられた際、「ゆめ応援ファンドに採択されています」と採択通知をお見せしたところ、信頼していただけました。その結果、その企業様から「社内で検討して寄付をさせていただきます」というお申し出をいただくまでに至りました。寄付のことについて助成元に確認したところ、「地域で繋がりを広げてもらうために助成金を出しているので、寄付をいただけるのは大変喜ばしいこと」と背中を押していただき、助成金が持つ本当の意味や価値を学ぶことができました。

 

3. 質疑応答

Q.助成金は具体的にどのような費目に使われているのでしょうか?

鈴木: 助成金の使途については、主に「地域の4,000世帯に配布する認知症研修のチラシ印刷代」に活用しました。会場費については、活動の公益性が認められ、現在は地域会館を無料で使わせていただいています。

河底: 過去の5万円助成の際は「啓発チラシの印刷代」のほか、今後のイベントでも繰り返し使える「タープテントや折りたたみ机」などの資材購入に充てました。現在の助成金では、飼い主向けノートの制作費、専門家(ペット信託等)や現場の保護ボランティアさんをお呼びする「講師謝礼」などに活用し、支援の循環を作っています。

村田: 今回の助成金では「絵本第二弾の制作(イラストレーターへの謝礼や印刷代)」と、それに連動した「体験イベントの実施」の2本柱で申請しました。会場費、お土産用の世界のお菓子代、手伝ってくれる学生ボランティアの交通費などに充てています。会場をお借りする際も「助成金に採択されている活動」という点が信頼に繋がりました。


サポートオフィスでは、今年度「資金獲得連続講座」として、開催してきたイベントの実施報告をホームページに掲載しています。ぜひご覧ください。

【実施報告】公益財団法人トヨタ財団助成「国内助成プログラム」公募説明会&助成金プチ講座を開催しました

・【実施報告】資金獲得のための連続講座第2弾「クラウドファンディング」 ~For Goodによるクラウドファンディング基礎講座

また、9月29日は、第4弾として「2027年度日本郵便年賀寄付金助成金説明会」を開催します。下記より詳細・お申込みご確認いただけます。

【資金獲得連続講座第4弾】2027年度日本郵便年賀寄付金助成金説明会|開催のお知らせ

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