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コラムcolumn

コラム 2020年05月15日

【コラム】新米事務局長のつぶやきvol.3 「わたしの寄付体験 ~コロナ禍で改めて寄付について考える」~

現在、新型コロナウィルス感染とその影響が拡大する中で、各地で寄付集めの動きが活発化しています。

例えばクラウドファンディング大手「READYFOR」による「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」では、すでに2億8千万円以上の寄付が集まっています。また、Yahoo!株式会社など3つの組織が実行委員会となり国から給付される10万円の特別定額給付金を医療を始め、資金的支援を必要としている団体・企業や個人へ寄付するプロジェクト「コロナ給付金寄付プロジェクト」なども立ち上がっています。町田市でも飲食店を支えようと「EATS FOR MACHIDA」というプロジェクトが現在を寄付を募集しているところです。

こうした動きを見ていると、寄付は単なる資金支援というより寄付を間においた社会課題と個人の関係構築また、それを通じた広く市民が支えあう仕組みづくりだと感じます。今回は特に何かしたい、でも何をしたらいいかわからないという無力感を感じている方も多いと思います。そうした中で寄付をすることが結果的に寄付した側にとっての救いになることもあるのではないでしょうか。

 

さて、そうした「寄付」ですが、2015年度から12月を「寄付月間」として、官民協働の全国キャンペーンをしているのをご存知でしたか?私自身は、昨年12月に個人活動として「寄付する月間」を実践しました。そもそものきっけかは、知人が実践しているのをSNSで見たこと、その知人が「よきファンドレイザー※1たるもの、よき寄付者であれ」という言葉を紹介していて、その言葉に共感したことです。


今回は、「寄付」に関心が集まる今だからこそ、その体験を振り返ってご紹介したいと思います。

まず「寄付する月間」のマイルールとして、①寄付額は3000円×10団体、②寄付先は、「町田市内と町田市外半々位をめやす」に「自分の関心の向かうまま」選ぶ、こととしました。

いざ寄付先を選ぼうとするとなかなか難しいものです。普段から活動が気になっていた団体のホームページで活動内容を確認したり、キーワードで検索したりとスマホ片手に寄付先を検討しました。

結果は、町田市内3団体、市外7団体に寄付しました。うち1団体は、私自身が長くボランティアをしていた団体で、毎年年末に寄付している団体です。町田市内の団体は、検索しても寄付を受け付けいない団体も多く、残念ながら3団体となってしまいました。テーマは、特に意識していなかったのですが、「子ども」5件、「貧困など困難を抱えた人の支援」4件、「災害支援」1件でした。

寄付先の一つからは、1週間後にリーフレット2種、手書きのお手紙、団体が紹介された雑誌の記事のコピーが到着。リーフレットでは、代表メッセージ、団体のビジョン、その達成のために団体が果たす役割(図解されていてとても分かりやすい!)、これまでの相談者のデータや相談内容、事業紹介、寄付やサポーター募集が掲載されていました。寄付募集のページでは、資金以外に古本寄付なども紹介されていて気楽に継続して応援できるメニューが用意されています。リーフレットを読むことで寄付がどのように活かされるかが実感できました。その他7団体からはリーフレット、お手紙、メールなどが届きました。残念ながら特にご連絡がなかった団体も。

 寄付というと資金が必要な人や団体への「支援」と考える人も多いと思いますが、寄付をして感じたことは、寄付を通じた団体への参加と仲間意識でした。一度寄付した団体は親心のような気持ち(おこがましいですが)で活動を見守る気持ちが生まれ、継続してメール等でご連絡をいただくと嬉しくなるものです。

また、寄付というとお金に余裕のある人だけがやることというイメージもあると思いますが、カードのポイントを寄付に回す、古本は書き損じはがきの寄付など手軽にできる方法もたくさんあります。

 今、改めて「寄付」に関心が集まっています。寄付といえどもリアルなコミュニケーションを同じようにどう対等な関係をつくれるかそのことを意識すると寄付を集める側、する側といった関係を超えた連帯の広がりつながるのではないでしょうか。寄付を集める団体の方にもぜひその点を意識していただきたいと思います。また寄付する側も無理のない範囲で、自分の納得いく方法で幸せな寄付体験を積んでいくことが良いのではと感じています。


※1ファンドレイザー 主に民間非営利団体での資金調達を専門に行う職業のこと。その役割は、「社会のために何か役に立ちたいと思っている人たち」と「社会の課題を解決している人たち」をつなぐことにある。ウィキペディア(Wikipedia)より

 


著者/喜田亮子(町田市地域活動サポートオフィス 事務局長)

大和市在住。桜美林高校、桜美林大学出身。20年間民間企業の助成財団で全国の地域活動への助成等を担当。中学2年の娘、小学校5年生の息子の母です。

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