「まちだづくりカレッジ」2023年開催レポート<5月25日>
団体メンバーと共に活動の「今」と「未来」をじっくりと話し合っていく伴走型連続セミナー「まちだづくりカレッジ」(全5回)のベーシックコースが5月26日、開講しました。
ベーシックコースのゴールは、団体内で対話を進めながら「団体の「ビジョン(理念)」「ミッション(使命)」を定め、事業計画を作成することです。今年度は、限定3団体で募集をしていましたが、4団体のご希望をいただき、にぎやかにスタートしました。以下、講座内容の一部を写真と共にご紹介します。
前半は、本講座の説明の他に、参加団体の自己紹介と互いを知るワークショップとして<共通点探しゲーム>を実施。後半では、本日のメインテーマである「ビジョン(理念・実現したい社会の状態)」「ミッション(使命・ビジョン実現に向けて果たす社会的な役割)」「バリュー(組織として大事にしたい価値観や在り方・姿勢)」についての講義と共に、理解を深めるワークを行いました。
講義の中で講師を務めたサポートオフィスの喜田から<地域・市民活動団体が、ビジョン・ミッション・バリューを作る意義>について、下記のような話があり参加団体のみなさんも深くうなずいていたのが印象的でした。
「市民活動の組織の特徴として、社会的な目的を達成するために、
団体内外に「仲間」を広げていくことが大切になってきます。
多様なメンバーが集まり、同じ方向を向きながら活動を継続するためには、
その多様なメンバーや関係者の共通の核となるもの(言葉)が大切です。
それが「ビジョン」「ミッション」「バリュー」にあたるのではないかと思います。
作り終わったら終わりではなく、何度書き直していいのです。
みんなで一緒に目指せるビジョンやミッションを作っていきましょう」
団体活動を進める中で、どうしても「楽しくないけどやらないといけないこと(作業)」もありますよね。
そんな時に、団体内でビジョンやミッションが共有されていると、「この作業は●●を達成するために必要なことだな」という視点をメンバー一人ひとりが持てるようになるので、「たかが作業」ではなく「ビジョンの実現に関係する大切な作業」と捉えられるようになるかもしれません。
そうなると活動ももっと軽やかに進められそうですね。
講義の後は、「社会の中で自分たちの団体がどうありたいか」「どんな社会、どんな未来を目指すのか」を体感的に捉えるために、手紙や絵を描く2つのワークを実施。メンバー同士でも使う言葉や描く絵に違いがあり、その違いを話し合うことで更に団体に必要なビジョン・ミッション・バリューを作る言葉の種を見つけることができました。
今日の気づきや学びを生かし、どのようにビジョン・ミッション・バリューが言語化されるのか、今から楽しみです。
——————–
参加者の感想
——————–
●講義もワークもとても有意義で面白かったし気づきも多かった。メンバーで集まっても、いつも目の前の事業やイベントの話ばかりだったので、団体の根本的な方向性を話す機会がなかったことに気が付いたことが大きな収穫だった。
●ワークがとても良く、これは他のメンバーにもやってもらいたいと思った。次回以降、もっとたくさんのメンバーが入ってくれるといいなと思うので、声をかけてみようと思う。
●団体でやりたいことをメンバー同士で話を重ねてきたと思っていたが、ワークを通じて意外と話ができていないところがあったんだという気づきを得た。
●違う活動をしている他団体の方の絵や感想からも自団体の活動のヒントを得ることができた。今まで活動の「死角」となっているところが炙り出されたと思う。