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実施報告performance

実施報告 2026年02月12日

【実施報告】まちだのコーディネーター研究会@○ごとつながりミーティングを開催しました

1月25日(日)「〇ごとつながりミーティング」(主催:町田市、町田市社会福祉協議会)が開催されました。「〇ごとつながりミーティング」は、町田市内5地域に開設されている福祉の総合相談窓口である「まちだ福祉〇ごとサポートセンター」の周知と地域で活動する方が分野や業種を越えて新しいつながりを作ることを目的として開催されたイベントです。

サポートオフィスは、本イベントの第2部「知る時間」、第3部「つながる時間」の企画進行を協力させていただきました。第2部では、サポートオフィスが、開催している「まちだのコーディネーター研究会」を〇ごとつながりミーテイング版として実施いたしました。

ゲストは、「まちだ福祉〇ごとサポートセンター」の地域福祉コーディネーターの3名です。

<今回のゲスト>

・開発 雅也 (まちだ福祉〇ごとサポートセンター南・地域福祉コーディネーター)
・小高 こずえ(まちだ福祉〇ごとサポートセンター町田・地域福祉コーディネーター)
・土谷 和敏(まちだ福祉〇ごとサポートセンター鶴川・地域福祉コーディネーター)

 

以下、まちだのコーディネーター研究会@〇ごとつながりミーティングの内容をご紹介します。


<自己紹介>

土谷 まちだ福祉〇ごとサポートセンター鶴川の土谷です。町田市社会福祉協議会歴は7年。町田市民としても7年になります。

開発 まちだ福祉〇ごとサポートセンター南で地域福祉コーディネーターをしております開発です。私は、地域福祉コーディネーター歴は今年で2年目。社会福祉協議会職員としては4年目です。どうぞよろしくお願いします。

小高 まちだ福祉〇ごとサポートセンター町田の小高です。地域福祉コーディネーターとしては、昨年の4月にまるごとサポートセンター町田ができてからなので1年弱です。よろしくお願いします。

<インタビュー内容>

Q1. ご自身のコーディネートスタイルについて、「理論派・経験派・感覚派」の割合で表すと、どのようになりますか?

土谷 「理論10%、経験20%、感覚70%」です。色々な方が相談に来られますが、相談者の表情や声のトーン、些細な言い回しから、その人は今何に悩んでいて、何を求めているのかというのを直感的に受け止めることを大切にしています。過去の経験に当てはめてきっとこういうことで困っていて相談にいらしたのかなと先入観で判断してしまうと、目の前の人が本当に抱えている問題を見落としてしまう可能性があるからです。相談に来る方は、非常に悩みながら、連絡をくださります。だからこそ、まずは相談してくださったこと自体に感謝の意を述べて、来てくださってありがとうございます、お会いできて嬉しかったですと、相手を受け止めるようなことを必ずお伝えするようにしています。

自分自身の感覚と、相手の感覚の2つを大事にしていきたいので、コーディネートスタイルの割合が「感覚」に寄っている回答になりました。それと、理論と経験がまだまだ十分ではないので、もっと成長しなきゃダメだという自分へのエールも込めています。

 

開発  私は土谷さんとは逆で、「理論70%、経験20%、感覚10%」という感じです。理論を豊富に持っているわけではないですけれども、学生時代に精神保健福祉士の勉強をしていたこともあり、その知識を土台に活動しています。社協で働いてまだ4年目なので経験も足りないですし、自分の感覚に重きを置いて自信を持ってやるというところが、まだまだかなと思っているので、感覚に頼り切るまでには至っていないです。同じ理由で経験も少ないんですが、この4年間という短い経験でも活かせることがたくさんあって、これがどんどん増えてきて、コーディネーター歴が積み上がっていくごとに経験の割合というか、価値がどんどん上がってくるのかな、というふうに思っています。

 

小高  「理論60%、感覚20%、経験20%」という感じです。地域福祉コーディネーターとしては、4月にオープンしてから配属になったばかりなので、まだまだ経験が少ないので先輩コーディネーターから教わりながら、日々の実践で経験を積んでいるところです。感覚もそれに伴って、今磨いている最中です。理想としてはどれかに偏りすぎないで、バランスよく、感覚も理論も経験も大事にしていきたいなと思っています。

感覚というか、嗅覚とか直感みたいなものをないがしろにしてしまうとその人が本当に望むことが何なのかを見落としてしまう危険があるとも思っています。こちらの押し付けになってしまうと本人が望むような支援とずれてしまうのかな、ということは短い経験の中でも思っているので、そこは大事にしたいと思っています。理論については、実践事例や研修、講演会などを通して学んでいます。この仕事って形になるまで時間がかかったり、成果が見えづらかったりするので、うまくいかなくてもがいている時に、学ぶことで「地道な積み重ねが結果につながる」と励まされるので、学ぶことも大切にしています

 

Q2. 地域福祉コーディネーターの役割を後輩や地域の方に伝えるとしたら、どう伝えますか?

土谷 大きく2つあります。1つ目は、地域の方にとって敷居の低い相談窓口であること。2つ目は、相談者一人ひとりに応じて柔軟に支援を行うことです。

福祉〇ごとサポートセンターは、その名前の通り、小さな困りごとでも、まずはまるごと受け止める場所という意味合いがあるので、地域に密着して、フットワークを軽く出向く、身近で相談しやすい、敷居の低い相談窓口であるというのが大きな役割であると考えております。

また、相手によって相談内容や背景は様々ですので、相手に応じて柔軟に関わることが大切です。ある時は福祉の相談員として必要な福祉制度や関係機関につないだり、ある時はおしゃべり相手になったりすることもあります。雑談の中でその人の困っていることや心配なことについて整理をしてその人自身が解決できるように促すという場合もあります。また、福祉制度の利用や関係機関とつながること自体がご自身ではなかなか難しいという時には、我々地域福祉コーディネーターが主導してすすめていくこともあります。

 

開発 地域福祉コーディネーターだけでなくどのコーディネーターにも言えることだと思うのですが、「つなぐ」「つないでいく」というところが役割だと思っています。人と人、人と団体、団体同士をつなぐ、あと人と制度をつなぐ、そういった相互につないでいくところが一つの役割かなと。あとは、相談を通じて地域の課題をコーディネーターとして捉えて、新しい制度や新しい資源をつくることにつなぐ「地域づくり」も重要な役割だと考えます。

 

小高 困っていても助けて欲しいといえない人の声を聞いて、助けたいと思っている人や支援につなぐというのが重要な役割かなと思っています。もう一つは地域福祉コーディネーターなので、地域にアンテナを張って様々な地域活動を知ること、自ら参加してみることも大事な役割だなと思っています。先輩職員からもどんどん地域に出なさい、と背中を押してもらっているので、いろいろな活動の見学に行かせてもらっています。実際に見てみないと、相談に来た時にその人が持っている良いところを引き出すにはどこにつないだら良いかというのがわからないので、今は積極的に地域に出るようにしています。

先日もとある子ども食堂を見学に行ったのですが、ひきこもりの方で最近就職が決まったという方が、その場所にすごく自然になじんでいたんですね。こうした場で役割を持ったり、ちょっと声掛けされたりということが大事なのかなと感じました。皆さんの地域福祉活動が活性化することを私たちが応援することがとても大事なことだと感じました。

 

Q3. 地域福祉コーディネーターの成果を具体的に感じたエピソードとともに教えてください。

開発 一つは長くひきこもっていた方が就職につながったというケースです。我々の成果というよりは、もともと高齢者支援センターや他の団体とつながっていて、地域の関係者がしっかりつながり合って機能していたからこその成果だと思っています。その事例から新たな支援策にもつながりそうな動きになっているので、手応えがあったと感じています。

もう一つが、50代で20年近く就労していない方の相談があって、おそらく発達障がいがある方でなかなかコミュニケーションが難しくて、こちらが何かをお勧めしたり、こういうところありますよとお伝えして通い始めても、何かがちょっとでも気になると「あそこは嫌だった」と言って何度も何度も戻ってきてしまう方がいて、就労に対する不安もありました。そういうところにしっかり寄り添った上で前任者と合わせて1年間近くずっと関わり、いろんなところに連れて行ったり、いろいろ紹介したりしたんですけどなかなか就労という形にはつながらず…。

何度もお話しをしているうちにご自身の「ちょっと変わっていると感じているところ」を少しずつ私に打ち明けてくれるようになってきたんです。その後、「自分はもしかしたら受診した方がいいんじゃないか」とご本人がおっしゃって、受診につながりました。受診したことでまた別のサービスや制度が使えるようになってくるので、時間をかけて寄り添ってきた意味があったな、と思っています。

 

小高 私も似ているケースですが、「10年以上引きこもっていました」とおっしゃっていた方のお話です。引きこもりといっても、まったく家から出られないというよりは、就労の経験がほとんどなかった、という方でした。最初は「僕は引きこもりです」という内容で、メールでご相談をいただきました。その方が、最近就職されました。半年位かかったんですけど、それでも、私としてはすごく早いスピードだったなと思っています。

ご本人はずっと「自分はコミュニケーションが苦手です」とおっしゃっていましたが、実際にお話してみるとすごくいろんな方と自然にコミュニケーションが取れる方でした。最初に就労準備の事業所につなぎましたが、すぐに就職が決まったというわけではなくて、まずはボランティア活動をいくつか経験されました。「接客業は苦手です」と言いながらも、少しだけ接客のようなことをやってみたら、すごく褒められたそうなんです。「接客業もいけるんじゃない?」と声をかけてもらえたのが、とても嬉しかったと話されていました。

その後、通っていた事業所で人間関係のトラブルがあって、すごく悲しい思いをして、一度大きく落ち込んでしまった時期もありました。そのとき、〇ごとに来てくださったので、「それは悲しいよね」とか「それはちょっと腹が立つよね」と、気持ちを聞く時間を重ねました。「やっぱり就職は無理かもしれない」と落ち込んでいた時期もあったんですけど、これまでのボランティア活動で褒めてもらえた経験や、「落ち込んだら、〇ごとに来れば話を聞いてもらえる」という安心感が、少しずつ自信につながっていったようでした。また、引きこもりのご相談だったこともあって、引きこもりの団体さんからアンケートやインタビューへの協力依頼があった際に、「よかったらどうですか」とご案内しました。そのときに「自分を頼りにしてくれたことがすごく嬉しかった」とおっしゃっていて、それもご本人にとって大きな経験だったと思います。最終的には、就労訓練からの紹介ではなく、ご自身で求人情報誌から応募し、就職が決まりました。

「なんで、やってみようと思えたんですか?」と聞いたら、「また嫌なことがあるかもしれないし、人間関係がうまくいかないこともあるかもしれないけど、そのときは、また〇ごとで話を聞いてもらえばいいや、ダメだったらダメでいいやと思えたんです」と話してくれました。就職が決まったという結果ももちろんすごく嬉しいんですけど、それ以上に、「やってみよう」と思えるところまで一緒に来られたことが、すごく大きかったなと感じています。

 

Q4. 地域福祉コーディネーターとして活動する中で、最も大切にしている価値観や判断軸は何ですか?

 土谷 相手を理解しようとする姿勢を持ち続けることです。相談者や地域で活動されている方々と信頼関係を築いていくためには、まず相手を理解しようとする姿勢が一番大事だと考えています。相手を完全に理解するというのは難しいんですけれども、理解したいという思いを態度で示し続けることはできると思います。こちらの価値観で判断して支援をつなぐのではなく、その方の歩んできた背景や思いを尊重し、その人自身を理解しようとする姿勢が伝わって、初めて信頼関係を築いていけるのではないかと。

そういった信頼関係が、「この人に対して腹を割って相談してもいいのかな」とか、「一緒に地域活動を盛り上げていけるんじゃないかな」、という風に思っていただくきっかけとなり、話が一歩進んでいくのかな、と思います。そういった意味で、私にとって最も大切な判断軸というのは、相手を理解しようとする姿勢を持ち続けることです。

開発 「自分自身の興味とか楽しみがあるか」を大事にしています。どういう場面においても自分がそのことに楽しみをちゃんと見出させるかということは意識しています。これは仕事の内容や、好き嫌いとか得意不得意とかではなくて、相談でも、事務仕事でも全部の活動の中で楽しみが見出せないと面白くないと思っているので、そこを判断軸としています。

小高 相手の考え方とか価値観をまずは一旦受け止めることです。一旦受け止めて自分の価値観を押し付けないというところを大事にする、それは理論的に学んだところでもあります。自分の主観がどうしても出てきてしまうんですけど、そこをぐっとこらえるようにしています。

こことここをつなげたらいいなと思って提案してもすんなりつながらないことも多くあるんですね。でも、その時に相手の表情とか声のトーンで多分あまり乗り気じゃないんだなとか、不安なんだなと思ったら、ちょっと一旦立ち止まって無理にすすめないようにはしています。初めてのことに取り組む不安や怖さは誰しもあるでしょうし、居場所をご案内してもすでに人間関係がある中に入りづらいと感じる方もいらっしゃると思います。私も人見知りなので、気持ちはすごくわかります。制度を利用しないと命に関わる、ということでなければ、ゆっくりその方の判断とか選択を待つようにしています。「いつでも待っているよ。不安があるならそれも聞くよ」っていうスタンスでいます。

 

Q5. 地域資源を開拓する際、どのようにアプローチしていますか?

開発 いろんな情報にアンテナを張って情報収集していくことを意識しています。特に、地域の方とのつながりが大事な情報源だと思っています。今日も南地域の方がたくさんいらしていてありがたいなと思うんですけど、会議のような場でなくても、つながりの中でこういう資源あるんだよとか、新しい活動が立ち上がったんだよという情報はキャッチしてそこから新しいつながりを作って、そのつながりからまた新しいつながりにアプローチしていくということが、結局一番、社会資源へのアプローチになると思っています。

土谷 私が所属する鶴川地区というのは非常に地域資源が豊富でして、多様な地域福祉活動団体、社会福祉法人、NPOがあります。また、地区協議会や地区社会福祉協議会といった心強い社会資源もあります。一つとつながると次につながるというような形で広がっています。

あと今日、どうしても一つ伝えたかったことがありまして、〇ごとサポートセンター自体が社会資源になった事例です。2年前に〇ごとサポーセンター鶴川がオープンした後に、地区協議会の事務局長の方と地域おうえんコーディネーターの方から、市民センターの中で1週間に1回、地域おうえんコーディネーターが行う「市民相談」と〇ごとサポートセンターが行う「福祉相談」をあわせて総合相談窓口をやろうよとお声がけいただきました。今では市内の他の市民センターでも行っているんですけれども、最初は非常に画期的なことでした。総合相談窓口を開いたことで、地域の方が市民センター来た時に気軽に相談できる新しい市民サービスにつながったかなと感じています。

 

Q6.つながることが難しい方とどうつながりをつくっていますか?

小高 つながりたくない、どこにも相談したくないという方は、実際たくさんいらっしゃいます。福祉〇ごとサポートセンター町田は、2025年4月に開所したばかりなので、こちらからチラシを渡しに行ったり、ショップカードをコンビニなどいろいろなところに置いていただいていて、それをきっかけに今までつながりがなかった若い方からの相談も増えています。あと、LINEでの相談も昨年6月から始めました。つながりやすいコンテンツをたくさん用意しているところです。今はできる限り情報をまいて、待ちの姿勢という感じです。

土谷 親御さんとはずっとつながっているけどお子さんとは会えていないという相談が実際に多いのですが、直接お会いして話すのはプレッシャーになったり、つらいという方に対しては、手紙を渡してもらうということをしています。手紙を渡したことによって、いつもお手紙ありがとうございますと言って顔を出してくださったこともあります。我々は味方だよとかずっと気にかけているんだよ、ということをメールでも手紙でも伝え続ける。アプローチを細く長くでも続けるということが大事なのかなと感じております。それが相手にとっての安心感とか信頼につながっていくんじゃないかな、と思います。

 

Q7.コーディネートの活動において、参考になった書籍や映画、印象に残っている研修などがあれば教えてください。

土谷:特にないです。

開発:専門的なことはないんですけど、10年間ラグビーをやっていたので、その時に培ってきた忍耐力は活きているかなと思います。

小高『伴走型支援 — 新しい支援と社会のカタチ』という本に、つながり続けることが大事ということが書いてあって今の仕事においても考え方の主軸となっています。

 


2月12日(木)「第4回まちだのコーディネーター研究会」を開催します。

詳細・お申込みはこちらからご確認ください。
https://machida-support.or.jp/event/coordinate04/


▼これまでのまちだのコーディネーター研究会の開催レポートはこちら 

第1回 https://machida-support.or.jp/report/performance/coordinator_vol1/

第2回 https://machida-support.or.jp/report/performance/coordinator_vol2/

第3回 https://machida-support.or.jp/report/performance/coordinator_vol3/ 

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