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実施報告performance

実施報告 2024年10月25日

【実施報告】昭和薬科大学:「赤ちゃん親子がやってきた授業」(担当吉永真理教授)が開催されました

昭和薬科大学では、毎年赤ちゃん親子が来て学生と触れ合うユニークな授業を実施しています。サポートオフィスは、コロナ禍でのオンライン開催のサポートをきっかけに本授業の実施を今年度もお手伝いさせていただきました。

この授業は、1年生の「人の行動と心理」の科目で、将来薬剤師となる学生が、子どもや⼦育て家庭に寄り添った対応ができるよう、子ども・子育てについて学ぶこと、そして次世代を担う大学生が子育ての大切さを知り、乳児や子育て支援への関心を高める機会とすることを⽬的としています。

10月12日(土)に行われた授業には、9組の親子が参加、生後4か月から2歳までの元気な11人のお子さんが来てくれました。土曜日の開催ということもあり、4名のお父さんも一緒に参加してくださいました。中には昭和薬科大学を卒業されたご夫婦の参加もあり、学生のみなさんが、卒業後の進路だけではなく人生についても考える時間になったのではないでしょうか。

授業は、二つの教室をオンラインでつなぐ形式で、最初に吉永教授からのレクチャーが行われ、その後赤ちゃん親子によるトークタイムと学生からの質疑応答が行われました。赤ちゃん親子は二つの教室に分かれて参加しました。授業の様子を順にご紹介します。

大学1年生290人が二つの教室に分かれて授業が開催されました。

 

【赤ちゃん親子トークタイム】

トークタイムでは、お母さんとお父さんに「赤ちゃんが生まれて一番うれしかったこと、驚いたこと、大変なこと」についてお話いただきました。お母さんたちからは「難産だったので、元気な産声を聞いた時が一番うれしかった」「日々育児は大変だけど、ニコっと笑顔を見たときに疲れが吹っ飛びます」という声が多く聞かれました。

お父さんからは「女性は妊娠~出産~産後と目まぐるしくホルモンバランスが変わることで、男性からすると驚くほど心身の様子が変わっていく。そこに一番の驚いていると共に、どうやってそのお母さんを支えながら自分も育児ができるのかを考える日々です」といった率直なお話もあり、学生も真剣に聞いていました。

赤ちゃん親子の自己紹介の様子。学生たちは泣いたり笑ったり眠くなったりする赤ちゃんの変化やそれに対応するお母さんやお父さんの仕草の一つひとつをしっかりと見つめていました。

 

トークタイムの間、学生さんたちの机の間を嬉しそうに歩いたり、バイバイと手を振ったり、疲れてきたらお母さんに抱っこをせがんで泣いたりする赤ちゃんたちの様子に、学生たちからも自然と笑みがこぼれ、中には優しく手を振る姿もありました。赤ちゃんと触れ合う時間では、緊張しながらも赤ちゃんを抱かせてもらった学生さんに対し「育児は本当に体力勝負なので、今から筋トレしておいたほうがいいですよ」というお父さんからのアドバイスに学生たちがどっと笑い、温かい雰囲気が生まれました。

机の間をニコニコしながら歩く赤ちゃん。転ばないようにと自然に手を添える学生の姿も。

 

赤ちゃんを囲み、遊ぶ様子を観察する学生の皆さん。赤ちゃんが車のおもちゃを投げたり拾ったりする姿に「かわいい!」の声が溢れました。

 

【学生からの質問タイム】

以下質問と回答をいくつかご紹介します。

【質問】 1歳だとまだ話ができないと思うのですが、どのようにコミュニケーションをとっているのですか?
【答え】 まだ「まま」「ぶーぶ」などの単語を少し話す程度で完全にわからないときもありますが、言葉以外の表情や体の動きをよく見ながら、今何を言いたいのかな?今何をしたいのかな?と考えてコミュニケーションをとっています。


【答え】 仕事をされている中での妊娠とおっしゃっていましたが、産休・育休はしっかりとりましたか?
【答え】 私は制度で決まっている産休・育休はしっかりと取ろうと決めていました。たまたま赤ちゃんが生まれた月が6月だったので、年度末の3月に仕事の区切りをしっかりつけてから産休に入ることができました。今はお父さんの育休の制度化も進んできているので、いいことだなと思っています。

【質問】 学生の私たちにも赤ちゃん親子に対して、できることはありますか?
【答え】 大学生の通学時間帯に電車に乗ると、学生さんたちに私と子どもが囲まれるときがあります。電車で子どもが泣き出したらどうしようと考えてしまうので、もしよかったら電車の中で赤ちゃん親子がいたらニコニコと笑顔でこちらを見てください。それだけでも「こちら側の仲間になってくれた!」と嬉しくなります。


【クロージング】

学生から赤ちゃん親子へお礼の言葉として「皆さんのお話から育児は大変なことがあると知る一方で、笑顔を見ると幸せな気持ちになるとおっしゃっていたことが印象に残っています。今日の授業を通じて、子育ての大変さと幸せな気持ちの両方を体験できたのがうれしかったです」との言葉がありました。

その後は、町田市地域子育て相談センターから「地域子育て相談センター」の事業についての説明がありました。また、サポートオフィスからも中間支援組織の役割について紹介をさせていただきました。


以下、授業後に提出された学生の感想と、授業にお越しいただいたお母さん・お父さんからのご感想を紹介します。

【学生より】

・自分のグループは、お父さんも来ていたので妊娠中への奥さんの接し方や気を付けること、そして出産後の事などを父親目線で話して下さってとてもためになりました。

・普段の授業だけでは聞くことのできない、生の声を聞くことができてとてもタメになりました。聞くことのできたお話を生かして将来、子育てを少しでも手助けすることのできる薬剤師になれるよう努力していきます。

・支援が必要な子供のサポートはもちろん、出産や育児に不安を抱える親のサポートも手厚く行っていること、そして産休育休制度も多方面に広がっていて、今ではお母さんだけでなくお父さんも制度を活用出来る時代だということを学べました。

・普段赤ちゃんと接する機会がないため、妊娠中や子育てのエピソードや考えを聞くことができて良い体験だったと感じました。将来、薬剤師になって親子に服薬指導をする際には、いつもどのように薬を飲んでいるかを聞いたり、より薬が効くよう違う提案をしたりできるようになりたいと思いました。

 

【お母さん・お父さんより】

・赤ちゃんに慣れていない皆さんの緊張感が伝わりました!上手く話す事が出来ませんしたが、学生の皆さんが真剣に話を聞いてくれて嬉しかったです。

・思いのほか子ども達も学生の皆さんと接しられて楽しそうでした。

・学生の前で話すことに緊張していましたが、自分の経験が学生の将来に生かしてもらえるのであれば嬉しいなと思いました。

 


▼昭和薬科大学

昭和5(1930)年「昭和女子薬学専門学校」として設立。平成2年(1990)に世田谷キャンパスから町田キャンパスへ移転。地域連携に力をいれており、地域の薬剤師さんと子育て親子をつなぐ「お薬相談カフェ」や全国有数の広さと内容を誇る、薬用植物園では一般開放の「薬草教室」や小学校の体験学習なども開催されています。
https://www.shoyaku.ac.jp/

 

▼町田市地域子育て相談センター

地域子育て相談センターは、町田市内の5つの地域(堺、忠生、鶴川、南、町田)に設置されています。0~18歳の子どもの子育てに関する相談や、お子さん本人からの相談を受け付けているほか、子どもの年齢・発達に合わせたあそびを行う「子育てひろば」を開催しています。保育士さんをはじめとする専門職の方で構成されています。
https://kosodate-machida.tokyo.jp/soshiki/4/4/6/521.html

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