【実施報告】町田市唯一の医療系大学である昭和薬科大学:ユニークな講義「赤ちゃん親子がやってきた授業」(担当吉永真理教授)の開催をサポートをしました
町田市唯一の医療系大学である昭和薬科大学:ユニークな講義「赤ちゃん親子がやってきた授業」(担当吉永真理教授)
例年、町田市の広報を通して赤ちゃん親子を募集し、20−30人のキャンセル待ちが発生する人気イベント講義となっています。今年はコロナ禍で初のオンライン開催となり、サポートオフィスが運営協力させていただきました。
「薬を通して人類に貢献」という大学の理念の元、学生の皆さんは、薬剤師になる勉強にみっちり6年間取り組みます。本講座は、1年生向けに子育て当事者の声を聴くことで、自身の将来の働き方や暮らし方を具体的に考えたり、子育てしやすい環境づくりに貢献を考えたりするきっかけを生むことを目的としています。
12月23日に行われた講義は、対面授業実施教室から4部屋のサテライト教室に大学のオンラインツールを通して、Zoomでつながった赤ちゃん親子と子育て支援団体がやりとりを行いました。
前半は赤ちゃん親子、後半に子育て支援者の方の話を聞く構成でした。学生からの質問は、Googleフォームでリアルタイムに集められ、登壇された方々へ投げかけられました。
登壇いただいたのは、生後2か月~1歳の子育てをしているお母さん・お父さん計4名と4人の赤ちゃん、そして地域における子育て支援をされている生活クラブ子育て広場ぶらんこ町田の土谷雅美さん、ホームスタートいずみの平本理恵さんにもお話しいただきました。
それぞれリアルでありながら、ユーモアと優しさに包まれたお話に、たくさんの学生から質問や大きな拍手をいただく時間となりました。 以下、ゲストがお話しされた内容と学生の感想の一部をご紹介します。
【子育てしているお父さん・お母さんからのお話】
●こどもができたら親になるのではなく、だんだん親になってくる。そのことを知ってもらいたい。
●妻が出産前に「生んでも育てることができない」と不安になった時期があり、困った。時間がたてば解決する、親になるとはそういうことだと感じた。
●自分のペースで過ごすことができなくて大変。そんな自分と向き合わざるを得ない状況が多いのが育児だが、子どもの視点で自分の人生を生きなおしている実感がある。
●今はいろいろな人に頼りながら育児をしている状態。産後うつも身近に感じている。切れ目のない支援、地域の方のサポートの重要性を感じている。
●何度も通う薬局で、薬剤師の方から優しく声をかけてもらい、とても救われた。 声をかけるだけでも、育児をしている親にとってのサポートになる。
【子育て支援をしている団体の方からのお話】
●子育てではなく、「孤」育てという状況を感じている。子育てはお母さん一人だけができるものではない。地域みんなで育てていければと思う。
●子育てで苦労をし、自分を見失ってしまう前に、色々な人や場所を頼ってほしいし、そんな存在になりたいと思っている。社会としても子育てママ・パパを支えられるように成熟してければと思っている。
●地域の子育て支援団体と薬剤師や薬局とコラボして、子育てを応援する新しい取り組みを作ることもできると思う。互いの強みを出し合い、できることを話し合っていければと思う。
【学生の感想のほんの一部】
●子育てにおける周りの支援がとても大切なことが分かった。産後うつや子育てで知らないことによってどんどん追いつめられているときに、そばで支援してくれることは親だけでなく子供にとっても大切であり、今後もっとこの支援が広まればいいなと願っている。
●子供の小さな変化に気づき、それらが嬉しいという方が多かった。ずっと一緒にいるとはいえ気づけるのも凄いし、それを喜べるのが素敵だと思った。
●やはり子育ては母親が行うという意識が根付いているせいか、育児休暇をとるなどして全面的に育児に注力できる父親は少ないと感じました。子育てのコミュニティはほとんどが女性で構成されており、男性がその輪の中に入るのは難しそうに感じました。
▼昭和薬科大学
https://www.shoyaku.ac.jp/
▼生活クラブ子育て広場ぶらんこ町田
https://tokyo.seikatsuclub.coop/activity/care/raise/burankomachida.html
▼ホームスタートいずみ
http://www.bott-home.org/index.html